「大人のための変身ベルト」をコンセプトに開発されたバンダイボーイズ事業部の「COMPLETE SELECTION MODIFICATION(CSM)」の第23弾として、2003年から2004年にかけて放送された特撮テレビドラマ『仮面ライダー555(ファイズ)』で活躍した"3人目の仮面ライダー"仮面ライダーデルタの変身ベルト「デルタギア」が発売されることになった。デルタドライバー、デルタフォン、デルタムーバーがセットになった「CSMデルタギア」(27,000円/税込)として、4月15日11時よりプレミアムバンダイで予約受付がスタートする。
『仮面ライダー555』に登場した仮面ライダーの変身ベルトのうち、仮面ライダーファイズの「ファイズギア」、仮面ライダーカイザの「カイザギア」はすでにCSMとして商品化されており、いずれも精密なディテールが施されたリアルな造型と、ふんだんに盛り込まれた各種ギミック(発光+音声)といった魅力で、熱烈なファンを歓喜させるに十分な満足度を備えた人気商品となっている。こうなると、ファイズ、カイザに続く3人目の仮面ライダーである仮面ライダーデルタの「デルタギア」のCSM商品化が求められるのは当然のなりゆきであり、実際、バンダイボーイズ事業部に「次はデルタギアを!」というリクエストが多く寄せられたという。
ここでは、まさにファン待望というべきCSMデルタギアの発売を記念して、『仮面ライダー555』で仮面ライダーデルタの変身者である三原修二を演じた原田篤にインタビューを実施。放送終了から15年が過ぎてなお根強い人気を誇る『555』関連アイテムの魅力や、今回新たに収録が行われた三原修二の印象的なセリフなどについて、興味深いお話をうかがった。
――ファイズギア、カイザギアに続いて、ついにデルタギアが大人のための変身ベルト・CSMシリーズとして商品化されました。そのご感想を聞かせていただけますでしょうか。
僕は現在「G-Trip-AKASAKA」というダイニングバーをやっているのですが、そこには特撮ファンの方たちもたくさんいらしてくれるんです。そこでよく「デルタギアはCSMで出ないんですか?」と尋ねられることが多く、僕としても「出てくれたらいいな」と思っていました。ファンのみなさんにとっても、ファイズ、カイザとベルトがあって、最後にデルタのベルトをそろえて『555』の変身ベルトをコンプリートしたいという思いがあると思いますし、このたび商品化が決まって本当にうれしいですね。
――実際に商品見本をご覧になって、どんな思いを抱かれましたか。
放送当時に出ていた「DXデルタドライバー」は、やっぱり子どもが遊ぶために作られた玩具という感覚でしたが、こちら(CSM)はしっかりした大人向きのアイテムという高級感があります。実際に撮影で使っていた小道具と同じ、大人の手に合わせた大きさ、なじみ具合を含めて、満足度が高いのではないでしょうか。こうして実物を見ると、ショーケースに入れてちゃんと飾りたくなりますね。
――原田さんのお店には、やはりご自身の出演された『仮面ライダー555』や『救急戦隊ゴーゴーファイブ』(1999年)のグッズ・アイテムが飾られていたりするのですか。
店に来てくださったお客さんたちが、ご自身のコレクションを持ち寄ってくださることが多いんです。ゴーグリーンや仮面ライダーデルタのフィギュアなども飾らせていただいています。中にはプレミアのついた高額な商品もあるんですけれど、「お店に置いてもらって、たくさんのファンに観てもらいたいから」と言ってくださって、そのご厚意に感謝しています。そういう意味では、CSMデルタギアもファンの方々に必ず喜んでいただけるアイテムになると思っています。
――CSMデルタギアには、三原を演じられた原田さんと、ドラゴンオルフェノク/北崎を演じられた藤田玲さんの新規音声が収録され、ボタン操作で再生されるそうですね。ひさびさに三原のセリフを収録されたことについて、感想を聞かせてください。
キャラクターとしては最初に仮面ライダーデルタが出てくるんですけれど、変身する人間は三原ではなく、北崎だったり沙耶(演:斉藤麻衣)だったりしましたよね。三原といえば、「家に帰ってもいいかな」とか、帰ることばかり言っている(笑)。バイトがあるから帰りたい、なんて言う男が仮面ライダーになるなんて、最初は誰も思わなかったんじゃないですかね。そんな逃げ腰の三原が、デルタギアを受け継いでデルタに変身し、オルフェノクから逃げずに立ち向かっていくようになります。これは僕が三原役をお引き受けした際に、白倉(伸一郎)プロデューサーにお伝えした「人間的な仮面ライダーにしたい」という要望があったからなんです。
――三原のキャラクター作りには、原田さんの意向が少なからず反映されているということなのでしょうか。
最初にオファーを受けたときは、「デルタは最強のライダー」と言われていたんです。そこで、「最強とはどういう意味なのか」ということを話し合った際、僕は「誰かを守るために戦う覚悟を決める」リアルな人間像をイメージしたんです。普通は、いきなりオルフェノクみたいな怪物が襲ってきたら、絶対に戦いたくないわけで、だから三原は逃げ回っていたんです。しかし、守るべき者のために悲壮な決意を持って、デルタに変身するようになっていく。僕のイメージとしては、生きて戻ることができないのをわかっていながら戦場に赴く兵士のような気持ちで、三原は毎回変身しているんです。
――第35話で初めて三原がデルタに変身する際の「やってみるさ。俺に何ができるかわからないけど」というセリフには、確かに三原の"覚悟"がうかがえますね。
あのセリフはいいですよね。とにかく三原の気持ち的には、毎回もうこれで死んでしまってもいいという気持ちでデルタへの変身に臨んでいるんです。「変身!」というかけ声にも、そういう思いが強く現れています。どんなに覚悟を決めていても、敵は強いものだという前提は変わらない。でも、三原は守るべき者のために戦うんです。三原にとって戦いとは"怖い"もの。怖いからこそ、勢いをつけてデルタフォンを構えるんです。でも、この変身の動作がなかなか難しくて……(笑)。
――CSMデルタギアを購入されるファンのみなさんは『555』劇中で三原修二がデルタに変身するシークエンスを再現されると思うのですが、原田さんからファンの方たちに「変身」をカッコよく決めるコツなどがあったら、ぜひ教えてください。
デルタフォンを構えて「変身!」と言うのはいいんですけれど、腰のデルタムーバーにデルタフォンをセットするとき、顔は正面を向いていなければならなかったんです。デルタフォンの小道具ってけっこう大きくて、かなり無理な体勢でやらないとデルタムーバーにきっちり入ってくれないんです。監督によっては"引き"の画で変身を見せたい、という狙いがあるので、正面を向きながら何回も失敗しつつ、撮影していました。うまく入らないときは何十回もテイクを繰り返して、やっと入ったときは周囲から「おお~っ」と歓声が出るくらい(笑)。この一連が難しいのはみなさんわかっているから、監督もカメラマンさんも「原田のタイミングで、何回やってもいいから」と言われていましたね。でも、何度も入らずにぶつけてばかりだと小道具の塗装が剥げてくるので、かなり気を遣いました。劇中での三原の変身は、そんな感じで「何十分の一」の確率で成功したものが映像になっています。「CSMデルタギア」を購入される方たちも、壊さない程度に(笑)三原の変身を再現してみてください。
――それでは最後に、「CSMデルタギア」を購入してくださったファンの方たちに、メッセージをお願いします。
『仮面ライダー555』の放送が終わってから15年にもなりますけれど、いまでも『555』という作品や、キャラクターたちを愛してくださる方たちが非常に多いと実感しています。そんなみなさんへ、「やっと3本のベルトがそろいます!」ということかな(笑)。『555』とは「ベルトをめぐる物語」ですから、ファイズギア、カイザギア、デルタギアは作品を象徴するアイテムですよね。ぜひ3つのベルトをそろえていただいて、飾ったり遊んだり、ぞんぶんに楽しんでほしいですね。
「CSMデルタギア」は、プレミアムバンダイで4月15日11時より予約受付がスタートする。商品は2019年9月発送予定。
(C)石森プロ・東映
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